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LEDエスコとは?初期費用ゼロで始める効率的なコストダウン術

LEDエスコ(ESCO事業によるLED化)の導入を検討しているものの、「初期費用が本当にゼロなのか」「契約内容が複雑で失敗しないか」などの不安を抱えていませんか?

中には、補助金の有無や利用手続きについても十分に情報が得られず、判断に迷っている方も多いかもしれません。

こうした疑問や不安を放置したままでは、コスト削減の機会を逃し、エネルギー効率の低い環境で運営を続けることになりかねません。

この記事では、LEDエスコの基本的な仕組みから、メリット・デメリット、導入の流れ、補助金活用方法、そして導入事例までを詳しく解説しています。

エネルギーコストを削減しながら環境負荷を軽減し、より効率的な事業運営を実現するために、ぜひ参考にしてください。

エスコ(ESCO事業)の概要

エスコ(ESCO事業)は、エネルギー効率の向上を目的とした仕組みで、国内外で注目を集めています。

事業の運営は民間企業や公的機関が担い、多様な施設や産業分野で展開されています。

特に、国内市場では環境規制やコスト削減ニーズの高まりを背景に、エスコの需要が拡大しています。

市場規模も年々拡大しており、LED照明の導入を含む省エネルギー対策が進むことで、導入先の企業にも大きなメリットをもたらしています。

以下では、エスコの仕組みや契約、リースとの違いについて詳しく解説します。

エスコの仕組み

エスコの仕組みは、顧客がエスコ事業者と契約を結ぶところから始まります。

エスコ事業者は顧客に代わり、省エネルギー設備の設計・導入・運用を一括して請け負い、初期投資を肩代わりします。その後、導入された設備が生み出すエネルギーコストの削減分から、エスコ事業者がサービス料(設計・導入・運用にかかる費用)を回収し、契約期間中に事業費用を賄います。

顧客は初期費用をかけずに省エネルギー対策を実現でき、契約内容によってはエネルギーコストの削減分の一部を利益として受け取ることも可能です。

また、エスコはエネルギー効率改善の結果を保証するため、想定どおりの効果が得られない場合には補填を行う旨が契約に含まれるケースもあります。

このように、エスコは企業にとって低リスクかつ高効果の省エネルギーソリューションといえます。

エスコの契約や権利に関すること

エスコの契約は、エスコ事業者と顧客との間で行われ、通常は省エネルギー効果が保証される「成果保証型契約」が採用されます。

この契約形態では、省エネルギー設備を導入することで得られる削減効果が事前に設定され、その目標が達成されない場合にはエスコ事業者が不足分を補填する責任を負います。契約期間中、導入された設備の所有権は通常エスコ事業者側に留まります。これは、エスコ事業者が設備の管理やメンテナンスを行う責任を負うためです。

契約終了時は、設備の所有権が顧客に移転する場合と、エスコ事業者が引き続き管理する場合のいずれかが選択できます。

どちらの場合も、契約内容を事前に明確に定めることが重要です。特に、導入設備の寿命や維持費用、契約終了後の取り扱いについて十分に確認しておく必要があります。

エスコとリースとの違い

エスコとリース契約は一見似たようにみえますが、根本的な違いがあります。

リース契約は単なる設備のレンタル契約であり、一定期間にわたりリース料を支払うことで設備を使用できる仕組みです。

一方、エスコは設備導入だけでなく、エネルギー効率の改善を保証します。

例えば、リース契約では設備の所有権がリース会社にあり、顧客がその利用料を支払うのみで、エネルギー削減のサービスや保証はありません。

しかしエスコでは、設備導入後にエスコ事業者が効果をモニタリングし、顧客が期待するコスト削減を実現するためのアフターサポートを提供します。

この点で、エスコは単なる設備導入の手段ではなく、省エネルギー対策全般を含む包括的なサービスといえます。

参考:
ESCO事業のススメ|一般社団法人ESCO・エネルギー推進マネジメント協議会
ESCO事業|環境省

LEDエスコのメリット・利点

メリット

LEDエスコ(ESCO事業によるLED化)の最大のメリットは、初期費用をかけずに最新の省エネルギー照明を導入できる点です。

企業は設備投資の負担を軽減しながら、エネルギー効率の向上とエネルギーコストの削減、そして環境負荷の低減を同時に実現できます。

例えば、大型のオフィスビルで従来の蛍光灯からLED照明に切り替えた場合、電力消費量を大幅に削減できます。

その結果、削減できた電気代の一部をエスコ事業者への支払いに充てても、企業は純粋なコスト削減効果を享受できます。

環境負荷の軽減にも貢献できるため、企業のCSR(企業の社会的責任)活動としても評価されています。

LEDエスコのデメリット・問題点

LEDエスコには多くの利点がある一方で、いくつか注意すべきポイントがあります。

例えば、契約期間が比較的長期(通常5年以上)となるため、長期的な計画が必要です。ただ、信頼性の高い事業者を選び、契約内容を事前にしっかり確認すれば問題はありません。

また、削減されるエネルギーコストをもとに事業者が利益を得る仕組みであるため、事前の省エネルギー効果の見積もりが不正確な場合、期待したとおりのコスト削減効果が得られない場合があります。ただし、これも導入前に十分なシミュレーションを行うことでリスクを軽減できます。

さらに、エスコ事業者による設備管理や保守が適切に行われないリスクもありますが、事業者と定期的にコミュニケーションを取り、設備の運用状況を適切に把握することで、トラブルの早期発見と対応が可能になるでしょう。

このように、LEDエスコ導入の際は事業者選びをはじめ、いくつかのポイントを押さえておくことで、安心して進められるでしょう。

LEDエスコを導入するまでの流れ

握手を交わす2人

LEDエスコを導入するプロセスは、事業者選定から契約内容の作成、運用フォローに至るまで、いくつかの手順に分かれています。

主な手順は以下のとおりです。

  1. エスコ事業者の選定
  2. 契約内容と導入計画の作成
  3. 設置・運用開始後のフォロー

それぞれの段階で慎重な計画と実行が必要です。この章では、各ステップの詳細を解説します。

手順1)エスコ事業者の選定

エスコを成功させるための最初のステップは、信頼性の高い事業者を選定することです。

省エネルギー効果の最大化や長期的なフォローを得るためには、事業者の実績、技術力、財務基盤などを徹底的に評価する必要があります。

特に、過去の導入事例や省エネルギー効果の実績は重要な選定基準です。

経験豊富な事業者であれば、設備の使用条件や省エネルギー技術に応じた最適な提案が期待できます。

一方で経験の浅い事業者の場合、提案内容の具体性やリスク管理の体制を慎重に確認することが求められます。

事業者選びを軽視すると、期待した省エネルギー効果が得られないリスクが高まるため、比較検討を怠らないことが大切です。

手順2)契約内容と導入計画の作成

次に、エスコ事業者とともに契約内容を決定し、導入計画を策定します。

この段階では、パフォーマンス契約に基づき、省エネルギー効果を具体的に数値で保証する内容を盛り込むことが一般的です。

契約には、目標とするエネルギー削減量、削減が不達成の場合の補償条件、運用開始後の保守サービスの範囲などを明確に記載します。

さらに導入計画の作成段階では、設置スケジュールや設備配置、予想されるコスト削減効果を具体化します。削減効果を試算したうえで、契約期間内に初期投資の全額を回収できるかどうかを確認しましょう。

この計画の精度が契約後の成果に直結するため、事業者との綿密な打ち合わせが必要です。

手順3)設置・運用開始後のフォロー

LEDエスコを導入した後は、設置作業を経て運用開始へと進んでいきます。

設置後には、設備が正しく動作しているかを確認する初期テストを実行することはもちろん、省エネルギー効果を確実に得るために運用状況を定期的に監視し、必要に応じて設備の調整やメンテナンスを行います。

これにより、導入した設備が長期間にわたって高い省エネルギー効果を維持できるようになります。

さらに、計測・検証の結果に基づき、エスコ事業者と共同で改善策を講じる場合もあります。このようなフォロー体制が整っている事業者を選ぶことで、導入後のトラブルを最小限に抑えることができます。

複雑な工程が多い導入プロセスですが、専門家の支援を受けることで、スムーズに進行できます。ご不明点があれば、まずはLEDの導入実績が豊富なMASSにお問い合わせください。

LEDエスコで利用される補助金

経済産業省の写真

LEDエスコを導入する際、補助金制度が大きな助けになります。

補助金は、環境省や地方自治体、経済産業省直属の支援機関などを通じて提供されており、省エネルギー化を加速させています。

以下に代表的な補助金制度を紹介します。

環境省が提供する脱炭素化推進補助金

環境省が提供するこの補助金は、脱炭素化に向けた取り組みを支援することを目的としています。

省エネルギー設備の導入や温室効果ガスの削減を目指すプロジェクトを対象としており、LED照明の導入を含むエスコにも適用される場合があります。

一般社団法人環境共創イニシアチブ(SII)が実施するプログラムでは、企業や自治体が省エネルギー設備を導入する際の費用の一部が補助されます。

これにより、初期投資の負担を軽減し、短期間での導入が可能になります。

参考:令和6年度予算 及び 令和5年度補正予算 脱炭素化事業一覧|環境省

地方自治体独自の補助金

地方自治体は、地域の特性やニーズに応じて独自の補助金制度を設け、LEDエスコの導入を支援しています。

これらの補助金は、エネルギー効率の向上や環境負荷の低減を目的としており、自治体ごとに内容や条件が異なります。

例えば、大阪府では「民間資金活用型エスコ事業」を推進し、府内の公共施設における省エネルギー対策を積極的に支援しています。

この取り組みでは、4つの府民センタービルを一括してエスコ事業化し、省エネ改修を実施しました。

その結果、平成16年度省エネルギー優秀事例全国大会で近畿経済産業局長賞を受賞するなど、高い評価を得ています。

また、エスコ・エネルギーマネジメント推進協議会では、各自治体が発信するエスコ事業の説明資料や事例紹介など、地域ごとの情報をまとめています。

参考:
ESCO事業の導入事例及び実績|大阪府
地域のESCO・エネルギーマネジメント関連情報(公共ESCO公募情報)|一般社団法人ESCO・エネルギー推進マネジメント協議会

【事例】LEDエスコの成功事例・失敗事例

成功と失敗の分かれ道

ここではLEDエスコの成功事例と失敗事例を紹介します。どちらのパターンも把握しておくことで、自社で取り組むイメージが浮かびやすくなるでしょう。

成功事例:ESCO事業により初期費用を抑え庁舎の照明をLED化

自治体では照明設備の老朽化や蛍光灯器具の生産終了に伴い、LED化への対応が急がれています。財政状況が厳しい中、LED化に苦戦する自治体も多く存在するのが現状です。

そんな中、エスコを活用して庁舎の照明をすべてLED化した自治体があります。

埼玉県朝霞市役所ではエスコを採用して約2,300灯の照明器具の改修工事を行いました。

メーカーが提案サービスを行い、施工と維持管理を地元の電気工事業者が行う体制で取り組み、多くのメリットを得ています。

自治体は電気代を削減でき、地元の電気工事業者は10年間の維持管理業務を行えるという双方にメリットがある事例です。

参考:本庁舎照明LED化ESCO事業に係る公募型プロポーザルを実施します|朝霞市

失敗事例:省エネ効果の過大評価や評価ミス

LEDエスコの失敗事例として多いのが、電力の削減効果が期待値を下回ることです。

原因としては不正確なシミュレーションが挙げられます。

あるケースでは、事業者が省エネ効果を過大に見積もった結果、実際の削減効果が期待を下回った事例があります。

また現場調査を怠り、既存の照明器具を間違えて見積もった結果、導入後に削減効果がシミュレーションを下回った事例も発生しています。

これらの事例では、契約上の保証を満たせず、信頼関係が損なわれることになりました。

契約前に詳細な省エネルギー効果のシミュレーションを行い、トラブル防止に努めましょう。

【FAQ】LEDエスコに関するよくある質問

最後にLEDエスコの実施にかかわる疑問について回答していきます。

調査に費用はかかる?

事業者によりますが、調査費用は基本的に無料と考えてよいでしょう。

調査から導入シミュレーション作成までは無料で実施している事業者が多いため、費用をかけずにシミュレーション結果を確認できます。

一部、別途で請求する事業者もいるので、選定の段階で信頼性の高い事業者を選定することをおすすめします。

契約終了後はどうなる?

設備の所有権がエスコ事業者からユーザー側に移行します。

これにより設備がユーザー側の所有物になり、エスコ事業者への支払いは終了します。

電気代の削減は契約終了後も続くので、コストダウンの恩恵を受けられるでしょう。

しかし、契約終了後は設備の維持管理費用もユーザー側の負担になるため、メンテナンスに必要な費用を用意しておく必要があります。

最新のLEDでも永久に使用できるわけではないので、計画的なメンテナンス計画を立て、維持管理に努めましょう。

LED照明器具の指定はできる?

LED照明器具のカスタマイズも可能です。

しかし、電気代削減におけるコストダウンのパフォーマンスが悪くなる場合は、事業者が選定する照明器具を薦められる場合があります。

照明器具ごとに消費電力が異なるため、電力コストの削減が見込めなくなるケースもあるでしょう。

シミュレーション時に事業者と綿密に打ち合わせを行い、納得できる契約を目指しましょう。

LEDエスコのことならMASSにご相談ください

本記事では、LEDエスコの仕組みやメリット・デメリット、活用できる補助金の概要、導入までの流れなどを詳しく解説しました。

LEDエスコは、省エネルギーを推進しつつ初期費用ゼロで設備を導入できる、効率的なコスト削減手段です。

企業が抱える光熱費削減の課題に対して、LEDエスコがいかに有効であるか理解いただけたでしょう。

また、LEDエスコの導入には、事業者選定や契約内容の精査、補助金の活用など、多くのプロセスが含まれます。

この複雑な工程をスムーズに進めるためには、専門的なサポートが不可欠です。

MASSでは、全国9,200施設以上の豊富な導入実績と専門的な知識をもとに、初めてLEDエスコを検討する企業の皆さまを全面的にサポートします。

MASSのLEDなら、LED電球などの設備代・施工費など導入に必要な初期費用がかかりません。

もしLEDエスコの導入を検討しているなら、ぜひMASSにご相談ください。

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